ボールを奪われた選手が「あ~。もう!!」なんてプレーを止めてしまうことありますよね。
少年サッカーの指導者は「取られたら取り返せ!!」と思ってもなかなか子どもたちに浸透しなかったり。
この攻守の切り替えはサッカーでとても大切なことです。「切り替えを早くしろ!!」とコーチングを行ってもなかなか、子どもたちがしない。できない。
指導者は理解していると思いますが、子どもたちに伝わっていますか。しっかりと言葉にして子どもたちに理解をさせましょう。
サッカーには「攻撃」「守備」「攻撃から守備の切替」「守備から攻撃の切替」の4つの局面があります。
攻撃から守備への切替の局面や守備の局面で誰がドコからボールを奪いに行くのか、また、どうやって奪うのが良いのかを解説します。
攻撃的な守備
特に少年サッカーでは「ボールを奪うこと」を重点的に指導する必要があります。
ボールに対してアプローチに行くことが「当たり前」にすることが大切です。なぜかと言えば、アプローチに行けない子どもは改善するのが難しい。
アプローチに行って失敗する子どもには、アプローチの仕方を教えれば改善できますが、アプローチに行かない子どもを改善するのはとても大変なんです。やらない子どもにやらせるのってスゴく労力を使いますよね。
このアプローチをする選手をファーストディフェンダーと呼びます。チームとしての守備は、ファーストディフェンダーから始まります。
ファーストディフェンスの優先順位
ボールに対してアプローチに行くファーストディフェンスは、ボールに対して行うプレーなので小学校の低学年から指導をすることが出来ます。
ボールを奪いに行くので、守備と言ったときに理解しやすいですよね。
ただ、闇雲にボールを奪いに行くだけでは相手が上手くなってくると奪えなくなってきます。
どうやってアプローチをすれば良いか。
そのために守備時の優先順位を知る必要があります。
- パスカット(インターセプト)
- トラップの瞬間に奪う
- 前を向かせない
- 遅らせる
- ワンサイドカット
周りの状況にもよりますが(味方の守備陣形が整っている場合)守備時の最優先はインターセプト。
次にトラップ時のミスを逃さず、ボールを奪いに行きます。
綺麗に収まった(上手にコントロールされた)場合は前を向かせないようにプレッシャーを与えます。
前を向かれた場合はプレーに時間を掛けさせます。
足を出してボールを蹴るのではありません。どうやってボールを奪うかと言うと理想はインターセプト。
1.パスカット(インターセプト)
ファーストディフェンダーとして守備を行うときはインターセプトを狙います。理由はインターセプトが一番効率よくボールを奪えるから。
パスの出し手から受け手にボールが移動している間にボールを奪えれば、奪った後、相手からのプレッシャーも遅い。さらに相手選手ふたり(パスを出した選手と受けようとしている選手)を無力化できます。
インターセプトでボールが奪えたら一気にカウンターのチャンスになりますよね。
インターセプトを狙うためにはボールだけではなく、自分のマークの選手の動き、パスが出てくるタイミングを確認しなければなりません。
2.トラップの瞬間に奪う
自分のポジションと対峙する相手にボールが入った瞬間、相手がコントロールをしている間にボールを奪いに行きます。
ボールをコントロールするのは難しい技術ですよね。ミスが起こりやすい。
なので少しでもボールコントロールが大きくなったら素早く相手選手とボールの間に自分の身体を入れてボールを奪います。
3.前を向かせない
対峙する選手がキレイにボールが収めた場合は、自由にプレーが出来ないようにプレッシャーをかけます。
前を向かせないようにします。バックパス、横パスはOKとします。そのバックパス、横パスは他の選手がインターセプトを狙います。
4.遅らせる
味方が陣形を取れるように攻撃を遅らせます。ドジングなどのスキルを使い、相手について行く。
相手のミスを見逃さず、ボールを奪う機会をうかがいます。
5.ワンサイドカット
相手選手にボールが収まってしまった場合は、ドリブルで前に運ばせない。その為には、無理にボールを奪いに行かないで、パスを選択する様に駆け引きをします。次の味方選手がパスカット(インターセプト)を狙いやすくします。
大事なことは抜かれないこと
少年サッカーで良く観る守備はボールを持っている選手にぶつかるように突進してボールを蹴ろうとしますよね。
ちょっと上手な選手だとかわされてしまいます。
そうするとディフェンスにいった選手の背後のスペースを使われてしまいます。それが最悪なプレーです。
まずは抜かれないこと。そして相手のミスのときにボールを奪う。
守備の開始はファーストディフェンダー
これはちょっと難しい話になるのですが、まずはファーストディフェンダーが動き出すことでチームとしての守備が始まります。
誰もボールによらないとなかなか守備は始まりません。そのファーストディフェンスをどのエリアから始めるのかなどがチーム戦術になってきます。
少年サッカーではソコまで出来ることが少ないと思いますが、個人戦術として守備の優先順位を知識と習得してもらいたいですよね。
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