PR

ボールの奪い方の確認事項

スポンサーリンク

ファーストディフェンダーの確認事項として、相手ボールの時、一番ボールに近い選手がにファーストディフェンダーとして何をしているかチェックするポイントをお話ししました。今回は、その他の選手は、ボールを奪うために何をしているかの確認事項についてお話ししたいと思います。

私が指導をしている小学生年代(U-12年代、4種年代)の試合を観ているとボールに近い選手は、一生懸命ボールを奪いに行っていますが、その他の選手は、ボールウォッチャーになっていることが多いです。

チームとしてのボールを奪う戦術の理解は、上のカテゴリー(U-15,U-18年代)に上がってから理解しても遅くはないですが、小学生年代(U-12年代、4種年代)でも、ボールを奪う為に何が出来るかを理解する必要があります。

サッカーは、相手より多くゴールを奪うスポーツであるため、まず、味方のボールにする必要があるからです。

スポンサーリンク

厚みと集結

サッカーはボールを保持している選手、チームが有利になります。シュート、ドリブル、パスなど選択し、プレーをすることが出来るからです。守備をするチームの選手は、攻撃側の選手に自由にプレーをさせず、ボールを奪う必要があります。

厚み(チャレンジ&カバー)

ファーストディフェンダーが「アプローチ」を仕掛けたら、他の選手は、ファーストディフェンダーが抜かれた場合にファーストディフェンダーになれる位置を取る必要があります(カバー)

小学生年代の選手にカバーと言うとファーストディフェンダーが抜かれた場合しか考えず、味方ゴール方向にしかポジションを取りません。パスを出された時に対応が出来なくなってしまいます。なので、私は良く「一番ディフェンス(ファーストディフェンダー)が、抜かれたときにも、パスが出たときも一番ディフェンスに入れるポジションを探してごらん。」と声を掛けています。サッカーの原理原則でお話ししたように守備時は、前にボールを運ばせない必要があります。簡単にパスを通させ、前にボールを運ばれては問題です。なので、<ファーストディフェンダーの確認事項でお話ししたようにインターセプト(パスカット)が狙えるポジションを取る様に意識付けをしています。

集結

ドルトムントの代名詞である「ゲーゲン・プレス」は、ボールを奪われた瞬間に相手ボール保持者を自由にさせない為にチームが一丸となって集結します。すべてのボールに対して集結をするのではなく、ボールが奪えそうな時に集結を行う判断が必要です。

味方選手の位置関係を観て集結をするか、ディレイ、リトリートするかを判断できるようになると良いです。ファーストディフェンダーがワンサイドカットが出来ていて、パスコースを消せていたら、パスコースを切りながらプレスをかけ、一気に奪いに行きます。言い換えれば、1対1の場面から数的優位に立つために2対1、3対1の場面を作り出すことが可能であれば、集結して奪いに行きます。

相手がシュートを狙える距離や位置であれば、ゴールに集結し、シュートブロックを行います。

私が指導している小学生年代(U-12、4種年代)、特に低学年生の試合になると団子サッカーをしています。団子サッカーでは、余程のレベル差がないとボールを前に運ぶことが出来ません。団子サッカーを否定している指導者の方もいますが、奪えると選手たちが判断をしたのなら私は歓迎します。

バランス

「厚みと集結」でボールが奪えないと判断した場合、ボールから離れた選手(オフ・ザ・ボールの選手)は、自陣に戻り、ポジションにつき、マークを確認します(リトリート)。

ポジション

味方選手の中で一番ボールに近くなることを想定し、ポジションにつきます。パスやドリブルなどでボールが動いた場合、絶えずポジションを修正し、バランスを取ります。この時にボールだけを観るのではなく、味方の位置を確認し、ボールが出てきそうなポジションを見つけます。

マーク

マークと言うとぴったり、寄り添うように相手選手にくっつくことだと思っている選手が多いですが、マークする選手がボールを受けるときに「アプローチ」を掛けられる距離、すなわち、ファーストディフェンダーになれれば良いです。ボール保持者とマークする相手選手の距離が近い場合は、マークと自分の距離は短くなりますが、逆サイドの選手であれば、ボールの移動中に「アプローチ」を掛けるポジションに移動をすることが可能であるため、マークとの距離は離れていても問題ありません。

今回のまとめ

ファーストディフェンダーと違い、判断するのが難しいですがチーム戦術に入る前の個人戦術として守備の優先順についてお話をしました。原理原則に沿ってディフェンスが出来れば、間違いなく失点は減ります。Jリーグ、海外リーグ、各国代表戦の失点シーンを分析するとほとんどのシーンでは誰かが原理原則を外れています。それだけ難しいことですが、ポジションに関係なく、小学生年代からしっかりと意識付けをする必要があります。

守備時のオフ・ザ・ボールの選手の確認事項を以下にまとめます。

  1. カバーできるポジションを取っていますか(次にファーストディフェンダーとしてボールにアプローチできる準備が出来ていますか)?
  2. 数的優位でボールを奪いに行けてますか(集結していますか)?
  3. ポジションに早く戻れていますか(リトリート)?
  4. ボールが動いたときにポジションを移動していますか(ボールウォッチャーになっていませんか)?
  5. マークする相手とボールを確認できていますか?

全部、出来たら凄い選手になれる気がします。少しでも選手が成長できるように意識付けをして行きましょう。

あなたの指導は選手の為になっていますか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました