最近、子育てについて調べていると『ヘリコプターペアレント』という言葉を良く聞くようになったよね。少し前までは『モンスターペアレント』とか『毒親』なんて騒がれ、学校などに対して自己中心的に理不尽な要求をする親が問題視されていた。
『モンスターペアレント』とかと比べると聞きなれない言葉ですが『ヘリコプターペアレント』は子どもの自立を妨げてしまう。そして『ヘリコプターペアレント』はその予備軍も含めれば、かなり存在している。
子どもを自立させたい。と思うのは親心。でも、あなたも『ヘリコプターペアレント』になるかもしれない。
ヘリコプターペアレントとは、どんな親なの? 子どもの成長にどんな影響を与えるの?
『ヘリコプターペアレント』とは
ヘリコプターペアレントとは、どのような親のことを呼ぶのか。
ヘリコプターがボバリングして、上空を旋回しているかのように子どもの周りに付きまとい、子どもを観察して、管理・干渉をする過保護な親を『ヘリコプターペアレント』と呼ぶ。
『ヘリコプターペアレント』とは、上空を旋回するヘリコプターのように子どもを監視し、管理・干渉する親。
今では言葉の発祥のアメリカだけでなく、カナダやドイツなど諸外国で社会問題になっている。子どもは、『ヘリコプターペアレント』に育てられるとトラブルを解決する能力が身につかない。結果として人生や仕事で必要な能力に問題を抱える大人に育ってしまう。
でもさ、子どもは、何をするか分からないだよね。
親として『子どものため』に何かをしてあげる、子どもが困ったら助けてあげるのって当たり前だと思っちゃう。だから、子どもと一定の距離を取りながら、何かトラブルがあったら助けてあげよう。と考える。
子どもが困りそう、恥ずかしい思いをしそうと先回りをして手出しをしてしまう。子どもが困らないように先回りして助けてあげる。気持ちは分かります。
我が子が困っていたら助けたいと思うのは『親ごころ』。子どもを助けるのは、親としての任務のように感じてしまうよね。
でもね、それは過保護かもしれない。過保護は虐待と同様に、将来のいじめのリスクを高めることが分かっている。
子どものために良かれと思った行動が、結果的に子どもに悪影響を及ぼすのが「過保護」。
子育ての心理学では、愛情ベースであれば過保護でも問題ない、悪い結果にはならないという見解があった。我が子のためという愛情ベースであれば、条件や状況によっては多少、過保護であっても良いのでは? と思われていたんだけど、最近の研究結果をみると過保護は全否定されました。
自己肯定感を持っている人は「やればできる」、失敗しても「大丈夫、勉強になったな」と前向きに考えられる。反対に、自己肯定感を持たない人は「やってもできないし」とか「やるだけムダだ」と考えてしまう。どちらが良いかは、一目瞭然だよね。
子育て意識が高くまじめな人は要注意
自分の子どものために最善を尽くしている、最善をつくそうと思っている子育て意識が高くまじめな人が『ヘリコプターペアレント』になりやすい。
ヘリコプターペアレントになりやすい人の特徴を挙げてみるので、チェックしてみてね。
子どものことを思っての愛情からであっても、ヘリコプターペアレントは、子どもの人生に良い影響を与えることはない。
過保護は子どもの将来に対して良い影響は与えないんだよ。少しでも当てはまることがあれば、子育ての方法を見直すことが必要じゃない?
子どもの自立を促そう
子どもを自立させるためには、子どものそばを離れて、子ども自身に行動をさせることが大切。
子どもが何かに取り組んでいるとき、何かを始めようとしているときは、親は見守ることを心がけましょう。
子どもが助けを求めてくるまで手出しをしない。
どうしても、我が子が頑張っていると手出しや口出しをして失敗しないようにと思うよね。でも、その行動が子どもの自立を妨げてしまう。
子どもが助けを求めてくるまでは自分のチカラでやらせてみる。
子どもの自己肯定感を高めるために
子どもの自己肯定感を高めるためには、たくさんの成功体験が必要。
子どもが「ひとりで出来た!!」と感じるときと「お母さんに手伝ってもらった」ときの達成感は全然違います。
失敗しても良いじゃない。失敗をしても、試行錯誤して考えたり、工夫したことは経験として残りるよ。
子どもに「失敗させたくない」と思ってしまうけど、子どものうちは、失敗しても許される。失敗をしたときに「大丈夫だよ」と声をかけてあげることで、子どもの自己肯定感が高まってくる。
子どもの自己肯定感は早い時期から育ててあげる必要がある。自己肯定感を高めるために周りの大人は見守りながら声をかけてあげましょう。
子どもに色々とチャレンジさせ、成功体験をさせてあげること、失敗しても「失敗じゃないよ。良い経験したじゃん。」と声をかけてあげられる親になりたいよね。
親として気をつけること
子どもの自立を促すために親ができることは「見守る」こと。成長に応じて適度な距離を取って見守ってあげましょう。子どもが不安になったとき、困ったときに助けを求められるように「見守る」ことが大切。
助けを求めるまでは、手出し口出しは無用。
子どもをひとりの人間としてリスペストする。「うちの子はダメだから」と決めつけたり、親の言いつけを守ることを強要しないように気をつけましょう。子どもが気づき、自ら考え、行動できる環境を整えてあげることで子どもの自立を促すことができる。
ヘリコプターペアレントは、子どものことを心配しているように見えて、実は親自身が子どもに依存しているとも言える。
親には親の人生があり、子どもには子どもの人生がある。子どもが自分のチカラで生きていけるように自己肯定感を高めてあげる必要があるよね。
子どもを自立させるのが親の役目
子育ての目的は「子どもを自立させること」。自立させるためには失敗をする経験も大切。子どものうちにトラブルを回避させているとトラブルに対応する能力が身につかない。子どもの『いま』ではなく、『将来』のために、子どもを自立させることが、必要だと思うよね。
子どもをリスペクトし、 ひらめきや意見を尊重してあげる。
我が子を自立した子どもに育てたいと願うのであれば、子どもが自分で判断し、行動するチカラ(自己実現力)を養うこと。周りの大人が目先の結果にこだわって子どもの行動を決めたり、一方的に指示を出したり、先に答えを教えてしまったら子どもの自己実現力は育たず、自立できない。
『子どものため』と思っていることが、子どもの将来に悪影響を与えてしまう可能性があります。
子どもと一定の距離を取り、子どもが、自ら考え行動できる大人になるように見守りましょう。
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