選手が自ら成長するためには、自ら考えて行動することが必要です。育成年代の指導者であれば、選手が主体性を持って行動して欲しいと考えたことがあると思います。
選手の主体性を引き出すためのコーチングのポイントについてお話します。
チャレンジさせる
育成年代の選手は、失敗しても良い環境を作ることが必要です。失敗するのを怖がり、チャレンジしない子どもが増えてきました。「サッカーは失敗しても良いからやってみてごらん。」とまず、やらせてみます。チャレンジするには勇気が必要です。小さなチャレンジを繰り返すことで少しずつ、チャレンジする勇気が身に付いてきます。
質問する
私たち指導者が一方通行で指示を出したりするのではなく、質問して選手に答えさせることを繰り返して行くことでコミュニケーションを取ることが出来ます。一方通行のコミュニケーションでは、選手が何を感じているのか、コーチングをどこまで理解しているのか判断がつきません。
最初は難しいですが、選手が自分の判断、プレーに対して言語化できるようになると意識したプレーが多く出てくるようになります。指導者と選手で双方向に『聞く』『話す』ことが出来るようになることが重要です。指導者がプレーを押し付けるのではなく、あくまでも寄り添って修正点を改善していくようなコーチングを行います。
選手の個性を認める
選手は一人ひとり、価値観や特徴、生活環境、プレースタイルが違います。私たち指導者は、どうプレーをするのかを教えるのではなく、プレーの目的、プレーの基準を教え、選手自身でプレーを選択できるようにする必要があります。
プレーの目的、優先順とは、「サッカーの原理原則」であり、プレーの選択基準になります。「そこはドリブルだろ」とか、「パスを出せ」では、選手たちの基準にはなりません。選手に目的、判断基準を教え、プレーの選択は選手に任せることで個性豊かなプレーが出てくるようになります。
褒め方、叱り方
同じ褒め方でも選手によって喜びようが違います。例えば、「ナイスシュート!!」のような褒め方でとても嬉しそうに喜ぶ選手やシュートの前のボールコントロールが良かったところを褒めて欲しい選手もいます。選手一人ひとりに個別に対応することで選手は「認められている」と感じ、自ら判断し、プレーを選択することを覚えて行くのです。
続ける
質問し、選手一人ひとりの個性を認めることを指導者が継続して行う必要があります。選手はトレーニングや試合経験によって考え方やサッカーに対する接し方も変わってきます。やる気があるとき、モチベーションが低い時もあるますが、指導者は刻一刻と変わる選手の変化に気付き、フォローを続けます。指導者と選手の間にしっかりとした信頼関係を築く為にも、指導者が選手を認め続け、しっかりと観てくれていると感じて貰えるようにしなければなりません。
指導者は、選手の間違った判断に気付かせ、どうすれば良いかを一緒に考える。次はどうしたら良いかを選手が自ら答えらえるようにコーチングが出来るのが理想です。
成長する選手を育成するために
選手が主体性を持ち、自分のプレーに対して、出来たこと、出来ないことが理解できなければ、ただサッカーをプレーしているだけになってしまいます。大好きなサッカーを続けられるかは指導者の関わり方で決まります。
- チャレンジする環境を作りましょう。
- 質問し、言語化の能力を身に付けさせましょう。
- 選手の個性を認めましょう。
あなたの指導は選手の為になっていますか?
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