チームの戦術や選手にもよりますが、現代サッカーの試合の中で一番多いプレーは「パス」。
Jリーグなどのトップチームの試合では500本!!
少年サッカーのトレーニングでも多くパスの練習をすると思います。それだけパスが重要だとみんな認識しているということですよね。
そのパスはどんな意図が込められていますか?少年サッカーの試合を観ていると何となくパスを選択している。
自分のプレーが出来なくなったからパスを選択することや、味方が観えたからパスをすることが多いと思いませんか?
何のためにパスを通すのか、どうしてソコにパスを出すのかをしっかり理解している選手が多くないと思います。そのパスを無駄にしないためには何を意識しなければならないのか。意思を込めるパスとはどんなモノなのか。
サッカーの目的である「ゴールを奪う」ためのパス。パスを出すエリアや方向について解説します。
サッカーの目的
サッカーは相手より多くゴールを奪うことが目的です。サッカーのプレーはゴールを奪うために行われなければなりません。
パスも例外ではありません。ただ気をつけて欲しいのは「相手にボールを奪われないこと」も重要だということです。
サッカーはボールを保持しているチームが攻撃。攻撃中は相手にゴールを奪われる確率は低いですよね。
ゴールを奪うことだけを考えてしまうと無謀なプレーになってしまいます。チャンスじゃないのにシュートを狙ってもチャレンジではないですよね。そんなときは勇気をもってバックパスを選択するのもありなんです。
そもそも「パス」ってどんなプレー?!
サッカーにおけるパスとはどんなプレーでしょうか?
パスとは保持しているボールを味方選手に繋げること。
味方に繋げなければパスではないんです。味方に繋がらなかったらどんなに良いキックでもパスミスなんです。
少年サッカーでキックが出来る子が遠くの選手にパスを出しても誰も気づいていないなんて場面を観ませんか?そんなときにキックをした選手のプレーは良いプレーだと思いますか?
誰も気づいていないところにキックをするのはパスではないんです。本当は、パスの出し手の選手は、受け手の状況も確認していなければいけないんですよ。
パスの目的
パスの目的は、サッカーの目的から考えると相手ゴールに近づきシュートチャンスを作ること。さらには相手にボールを奪われないこと。
相手ゴールを目指すためにドコのエリアに出すか、どの方向に出すかを意識してパスをすることで効率的にゴールを奪うことが出来るようになります。
パスを狙うエリア
では、ドコのエリアにパスを通すとシュートチャンスになるのでしょう。パスを出す選手と受ける選手で同じ認識がないとパスは通りませんよね。
パスを狙うエリアはパスを出す選手だけでなくパスを受ける選手も知らなくてはいけません。パスを出せるタイミングで、そのエリアに入りパスを受ける必要があります。
先に動いてしまうとオフサイドになってしまったり、相手に対応されてしまいます。大事なのはタイミング。
最優先は相手ディフェンダーの裏
パスを通そうとしたときに一番最初に狙うエリアは「相手ディフェンダーの裏のスペース」。
相手ゴールキーパーと一番後ろにポジションを取っている相手ディフェンダーとの間にあるスペースを狙います。
ここでボールを受ければビッグチャンスになりますよね。パスを受けたら後はゴールキーパーだけ。一番先にこのスペースが使えるか確認します。
サイドに出す場合は相手陣地の深く
相手ディフェンダーが引いている場合や相手ゴール前にスペースがない場合は「相手陣地深くのサイドのスペース」を狙います。
サイドにボールを動かすことで相手の陣形が変わるかも知れません。ソコに隙が生まれるかもしれません。さらにサイドにボールを動かすことで中央にいる味方がフリーになる可能性があります。
どうしても人間は動くモノに目が行ってしまいます。特にサッカーはボールを中心にして試合が流れるスポーツです。相手ディフェンダーがボールに視線を奪われていると中央の味方選手はフリーになるチャンスが生まれるんですね。
実際にサイドからのクロスで得点になるシーンが多いのはこういった理由があるからなんです。
相手ゴール前や相手陣深くのエリアにスペースがなく、パスが出せない場合は中央にスペースがある可能性が高いです。また、中盤のサイドのスペースは攻撃の起点として利用できる可能性が高くなります。
▼ 図にまとめます。
サイド攻撃より中央のスペース
近代サッカーでは、サイド攻撃が有効との認識が高まっていますが、あくまでも中央のスペースを狙います。中央のスペースを狙うことで相手がゴール前に集結するのでサイド攻撃が有効になります。
パスを狙うエリアは、より相手ゴールの近くの中央のスペース
パスの方向
パスを狙う方向も重要です。パスの目的は相手ゴールに近づくことです。よりゴールに近づくためには、自分より相手ゴールに近い(高い位置)エリアにいる選手へのパス(縦パス)を優先します。次に自分と同じ高さにいる選手(横パス)、前方でパスを受けるスペースがない場合はバックパスを選択します。バックパスは、ボールを動かし、スペースを作るため、攻撃をやり直すためなどの意図があれば、問題ありません。
パスの優先順位(方向)
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- 縦パス
- 相手ゴールに近い(高い位置)の選手へのパス
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- 横パス
- 自分と同じ高さにいるの選手へのパス
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- バックパス
- 後方(低い位置)にいる選手へのパス
パスはそのエリアにボールを蹴れば良いというプレーではありません。あくまでも出し手と受け手の意思の疎通が必要です。
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