こんな話をすると指導者の方から苦情が来るかもしれません。そして私にブーメランで帰って来るかもしれません。
あえて言います。少年サッカーの主役は子どもたち、指導者や保護者は脇役です。
子どもが楽しんで自由にやるサッカーが理想なんじゃないでしょうか?
保護者や指導者が勝ちたいんじゃなくて、子どもたちが勝ちたいと思わせるようにコーチングする必要があります。大人はそれを支えてあげる、実現するために手助けをする脇役です。
大人のエゴでサッカーをさせるな。って話です。
勝つことの意義
サッカーはスポーツなので勝つことを目指して一生懸命頑張ることは大事です。私も子どもたちに「勝ちに行くぞ!!」と声を掛けます。
負けたら、そのチームはクソなんでしょうか?
違いますよね。サッカーなんて勝ったり負けたりするもんです。
サッカーを経験してきたコーチやスポーツをしてきた保護者なんかに多いんですが、負けたら終わりみたいな雰囲気を出す人が多いんですよね。
結果も大事だけど
もちろん結果は大事ですよ。優勝したのと1勝も出来なかったのでは優勝した方が良いに決まっています。
勝った負けたの結果より、勝つために頑張った過程はもっと大事。
少年サッカーでは勝つために一生懸命頑張った過程を褒めてあげ「もっと頑張んないと勝てない」と気付かせることの方が大切です。
さらに言うと、指導者は勝ち負けより課題を見つけて改善することが役割です。負けた試合は改善点が見えるハズ。次に対戦した時には、負けないように改善していくことが大切。
結果も大事だけど、勝つために何をしても良いかと指導者としては冷静に負けた原因を分析して改善することの方がもっと大事なのではないでしょうか。
自由に考えてやるサッカー
私は同じ子どもたちを8年間ずっと指導してきました。この学年の子どもたちはチーム内の他の学年からも変わっていると言われ、地区大会に出ると他のチームからも変わっていると言われ続けた学年です。
私からするとこの子たちの方が、子どもらしくて普通だと思うんですが周りから見ると変わっていると言われました。おそらく、
自分たちでどうするか考えよう。
とずっと言い続けてきたからだと思います。ある意味、洗脳ですよね。
サッカーの原理原則については、事あるごとに言い続けました。でも、判断するのは選手たち。プレーの良い、悪いは、子どもの判断基準を決めるために必要なのでコーチングしました。でも、プレーに対して指示を出すことはしませんでした。
最終学年の時には、先発メンバーを決めるだけで、子どもたちがポジションも、システムも、自由に変えてサッカーができるようになりました。
考え方、基準を教えてあげるだけ
サッカーのプレーもそうだし、オフザピッチの生活もそうなんですが、答えを教えるんじゃなく答えの導き方を教えるようにしてきました。
例えば、トレーニング中におしっこを我慢している子供っていませんか?観ていて解りますよね?
私は「トイレ行ってきなさい。」って声は掛けません。
「トイレに行きたかったら行ってきて良いよ。でも行くときはコーチに『トイレに行く』って言ってから行ってね。」って声を掛けます。
そうすると次にトイレに行きたくなったときにコーチに言ってから行けば、いつ行っても良いんだと気付くことが出来ますよね。
次に「練習中にトイレに行くとその間上手くならないよ。どうすれば良いと思う?」と問いかけてあげれば
子供は「練習前にトイレに行っておけば良い。」って気付くことが出来るようになるんです。
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試合中のコーチング
私は出来るだけ、ピッチ内の問題は子どもたちだけで解決できることが理想だと思っています。なのでベンチから大声を出して指示を出すことはほとんどありません。
トレーニングで出来てたことが出来ないときなどは、その選手に気付かせるために「今のどうだった?」と聞くことはあっても子どもたちの判断を尊重しています。ただ
大きな声を出すのはチャレンジしないプレー、考えないプレーをしたとき
これは徹底していました。
相手を怖がって逃げるプレーやとりあえずのプレーに対してはキッチリと指導をします。
この区別がつかない指導者や保護者が本当に多い。
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小学生がサッカーをする目的
少年サッカーをする目的は、サッカーを通して人間的に大きく成長してもらいたい、もちろんサッカーも上手くなって欲しい。少年サッカーで勝つことが目的ではない。
実際、イライラすることもあるし、指示を出した方がラクだと思うことも多々あります。でも、子どもたちが成長するためには何が必要かを考え、グッと我慢しないといけません。それが出来ない保護者やコーチが多い。
子どもたちがピッチの中で考え、苦労して気付いたことは忘れません。子どもをどう成長させるかを考えるのが指導の楽しさなんじゃないでしょうか?
私の指導していたチームは子どもたちが楽しそうにサッカーをしてくれました。ピッチ内で子どもたちが勝手にポジションを変えたり、システムを変えたり変幻自在のプレーで観ている保護者も楽しませてくれました。
これだけの情熱を持って子どもたちを指導できたのはお父さんコーチだったからだと思います。
言い方が悪いんだけど、子どもをコマのように使って思い通りに動かせれば強いチームなんてすぐ出来ます。
でも、私は子どもの未来を預かっていると思い指導をしています。少しでも子どもたちの自主性を伸ばすことが出来たら素晴らしいと思いませんか?
少年サッカーの主役は子どもたち。大人は脇役、間違えるな。
「ああしなさい。こうしなさい。」って言わなくても出来るようにするのが指導者であり保護者なんだと思いませんか?
メンドクサイし、時間も掛かるけど。。。
少年サッカーの指導も子育ても一緒です。子どもたちが自立できるように指導する必要があるんじゃないですか?
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