「サッカー選手になりたい」
少年サッカーをしている子どもたちの多くが叶えたい夢。保護者、指導者としてはその夢を叶えるための確率をできるだけ上げてあげたい。厳しく、つらい”いばら”の道だとしても突き進んで欲しい。
将来、子どもたちがサッカー選手として活躍するためには、4つの能力が必要です。
この4つの能力を高いレベルで獲得している選手が、良い選手。少年サッカーの年代で伸ばす必要がある能力と次の年代でよい能力がありますが、最終的に、どれだけ4つの能力を高いレベルで習得するかが将来、プロになれるかの分かれ目。
サッカー選手に求められる能力
サッカーはオープンスキルのスポーツといわれています。味方選手、相手選手がピッチ上に入り交じり、自由にプレーをします。そして相手のプレーを妨害しても良いのがサッカーの特徴です。相手が妨害してくるので、思い通りにプレーできることが少ない。プレーするためには複雑な条件がありますが、プレーを突き詰めると選手に求められる能力は以下の4つになります。
状況判断が間違ってしまえば、いくらスキルが高くても、身体能力が高くても活躍することができません。良い判断をしてもスキルが足りない、筋力がない(身体能力が低い)と思い通りにプレーができません。
4つの能力が高いレベルで習得している選手でなければ、良い選手にはなれません。
技術(スキル)
サッカーのスキルとはパスやシュートなどのキック、トラップ、ボールコントロールなどの止めるスキル、運ぶスキルのドリブル。素人でも分かりやすいサッカーの能力で、サッカーをプレーする土台となる能力です。
サッカーのアクションを行う能力ですよね。正確なキック、次のプレーのためのボールコントロール、相手をかわすドリブル。ボールを扱う能力がスキル。
身体(運動)能力
サッカーでは身体能力も大切です。身体能力とは、身長の高さなどの身体の大きさ、チカラの強さ、スタミナ、スピードなどを含みます。近代サッカーでは、アスリートとしての身体能力が求められてきています。チカラ強く、素早く動作するには、身体能力が欠かせません。
遠くまでボールを飛ばす能力(筋力)、当たり負けしない身体の強さを持っている選手は、大きなアドバンテージになります。
精神力(メンタル)
相手に負けたくない、最後まであきらめないという根性論だけではありません。丁寧にプレーする集中力や失敗してもチャレンジする気持ち、落ち着いてプレーできるなど、サッカーをプレーするために必要な気持ち。
「失敗したらどうしよう」と考えて安全なプレーばかり選択していては、チャンスを作ることができません。また、相手からのプレッシャーを受けて焦ってしまいプレーをミスする、相手を怖がってボールを奪いにいけないなどの消極的なプレーになってしまうのもメンタルが関係しています。
また、根性論は嫌いですが、サッカーでは気持ちでカバーできることも多くあります。「絶対に負けない」という気持ちは必要な能力です。
戦術理解力(判断力)
ピッチの中で”いつ”、”どこ”、”どんな”プレーをするかを考える能力です。サッカー選手に求められる能力で一番必要な能力。素晴らしいスキルや身体能力を持っていても試合で使う場面を間違ってしまえば、大きなミスです。また、相手との駆け引きなどもこの能力に含まれます。
海外の選手に比べて、日本人はスキルがあるけど、サッカーが下手といわれる原因は、日本人は戦術理解力、判断力が低いからだといわれています。判断が遅い、判断が間違っているとチームの勝利にはつながりません。
ちょっと古い本ですが、海外での指導経験もある村松尚登さんの本です。この本を読んで判断力の大切さを学びました。興味がありましたら、是非、お読みください。
少年サッカーで伸ばす能力
少年サッカーでは、ドリブルやパス、トラップなどのスキルを伸ばすトレーニングを中心に行っていることが多いように感じます。スキルは意識をして繰り返すことで身につけることができます。しかし、その身につけたスキルを試合で使うには、戦術理解力(判断力)が必要です。
判断力を習得するためには、子どもが自立する必要があります。子どもが自ら考え、行動することができるようになること。それに加え、判断の基準を指導者が教えていくことで戦術理解力の習得につながります。
コーディネーショントレーニングを普段のトレーニングに取り入れることで運動能力の向上が見込めます。
子どもの将来のために少年サッカーで伸ばす能力は、
子どもの”将来”のために4つの能力を伸ばしましょう。
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