少年サッカーを観ているとベンチから、または保護者からコーチングをしているのをよく聞こえてきます。
日本サッカー協会やその他の団体、ブログや書籍で「プレーヤーズファースト」って言葉を言われるようになって随分と経ちますが、まだまだ質の低いコーチングを行っている指導者やサッカーを経験したことがあるがサッカーを知らない(?)保護者が、子どもに指示をしているのを見かけます。
保護者の方の指示は論外ですが、ベンチからの質の低いコーチングは子どもたちが可哀想になってしまいます。
指示通りに動かすコーチングは終わりにしませんか?
サッカーは選手がどんなプレーを選択するかは自由なスポーツです。選手が状況を判断しプレーを選択することで少しずつ上達していきます。
外野からの指示で子どもたちの成長のチャンスを奪ってしまっています。
低学年の試合
少年サッカーの入門期である低学年の試合でコーチや保護者が
「あっちに行け!!」
「ああしろ!!こうしろ!!」
って指示を出しているのをみることが多いです。何のために子どもにサッカーをさせているのでしょうか?
特にヤバいのが、コーチでもないお父さんが子どもに指示を出している。もう笑っちゃうしかないですよね。自分の息子の成長を妨げているのに気づいていないんですよね。
私は長年、少年サッカーの指導者をしていますが、そういうお父さんの息子は少年サッカーではソコソコ通用するのですが早い判断が必要な年代になると可哀想なくらい何も出来ずになってしまいます。
大切なサッカーの入門期
少年サッカーはサッカーの入門期です。その大切な年代に大人にやらされる選手たちに将来はあるのでしょうか?
例えば、8人制のサッカーで3バック。
サッカーを理解している年代の子どもたちは3バックのポジションで何をすれば良いかを解っているので問題ないと思います。
しかし低学年で「ポジション」を意識できる子どもは何人いるのでしょうか?
「3人はディフェンダーね。ポジションを意識しよう!!」との声掛けをベンチからしていると一見、優しく声を掛けているので指示ではないと思うかもしれませんが、子どもたちにとっては指示ですよね。大人(指導者)がやらせたいサッカーを子どもたちにやらせている。
ポジションを意識させた3バックの選手は味方が攻撃をしているときは何をすると思いますか?何もしないで観ているだけになっていませんか?
普段のトレーニングで3バックの役割を教え、子どもが理解をしているのであれば、まだ良いですがそうでないように観えるチームでもその様な指示を出しているのが現状です。
少年サッカーでは全員攻撃、全員守備
少年サッカーでは全員攻撃、全員守備で良いと思います。全員で攻撃をしてカウンターを受け、失点をする経験をすることで気づく選手が出てくるのです。
気付いた選手にどうすれば、カウンターを受けないかの方法を教えてあげれば良い。
また、子どもたちはボールが大好きです。試合になればみんなボールを触りたいからボールに密集する。良く観る団子サッカーですね。ボールをいっぱい触りたい!!という気持ちは大切に育ててあげなければいけません。
ミスをしたくないから消極的なプレーを選択する子ども
指示通りに動かなければ、試合に出してもらえない。とか指示通りにプレーが出来ずに失敗してしまうとベンチから怒られる。と言うこどもはどんどん消極的になってしまいます。最悪は試合中に「こっちにボール来るなっ!!」と内心、思ってしまいます。
そんな子どもに育っても良いと思いますか?
子どもに判断をさせる
ベテランコーチやしっかりと指導を学んだ指導者は、子どもに気付かせ判断をさせてるようなコーチングを行っています。私も指導者として活動をしていて、まだまだ改善の余地があると思っていますが、気付かせるコーチングをして行きませんか?
サッカーの原理原則から外れた場合は、厳しく指導をする必要があると思いますが、基本的には気付かせることが出来るようになりましょう!!
気付くことが出来た選手は忘れません。例え忘れても直ぐに思い出すことが出来ます。
コーチングの質
小学校低学年で強いチームと選手を上手くしてくれるチームは違います。勝つことを目的にしているチームと選手を伸ばすチームの差は、試合中のベンチからのコーチングを聞くと解ります。
子どもたちを伸ばすコーチングは「気付かせるコーチング」
指導者のコーチングでチームや選手は変わります。日本サッカーを強くするために少しずつ改善していきましょう。
あなたの指導は選手のためになっていますか?
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