少年サッカーで指導を行う場合、子どもたちのスキルレベルが同じであれば簡単にトレーニングができるのに。。。
って思うことありませんか?
ボランティアでコーチをしているある指導者から
チームでのスキルに差がありトレーニングを行うのが大変。
できる選手はもっと高度なトレーニングを
そうでない選手には基礎を習得させるようなトレーニングをさせたい。
ひとりで両方を指導することはできないし、どうしてますか?
と質問されました。
同じトレーニングメニューをしながらコーチングで意識させることを変えさせれば良い。
全員が同じレベルなんてないんですよ。できる子どもには、もっと要求を出す。そうでない子どもにはできることからステップアップさせてあげる。そんなコーチングを行うと同じトレーニングメニューでも獲得するスキルが変わります。そのコツをお伝えします。
レベルの差がある子どもたち
子どもは成長の速さや性格によってどうしても差が出てきてしまいます。
さらにボランティアチームで指導をしていると幼稚園からトレーニングを積んでいる子どもと4年生になってから参加した子どもが同じチームに所属することがあります。
そんなとき、同じトレーニングで同じコーチングをしようと試みるとハマります(笑)。
できる子どもにレベルに合わせたコーチングをすれば、できない子どもにイライラしたり
できない子どもに合わせたコーチングを行えばできる子どもがふざけたり、集中力が切れたりしますよね。
同学年でのトレーニング
トレーニングを行うときに学年に関係なく、同じくらいのスキルを持った子どもたちでグループを作り、指導にあたることができれば、このような問題は出てこないんですよね。でも少年サッカーではどうしても学年でチームを作り、学年単位でトレーニングを行うことが多い。
なので、どうしても習得技術のレベルの差が出てくる。幼稚園からサッカーを続けている子ども始めたばかりの子どもが一緒のグループで同じ練習メニューを行うことが出てきます。
習得レベルでのグループ分け
チームによっては学年に複数人のコーチがいたりすることがありますよね。そのときはスキルを持っている子どもとそうでない子どもでグループ分けをしてお互いのスキル向上につとめることもできます。でも、1人で指導しなければならないことがあるから困るんですよね。
サッカーをしている目的
さらに指導をやりにくくする原因が子どもたちのサッカーに対する思いの温度差。
ボランティアチームだと「サッカーが上手くなりたい。」と言う子どもと親に言われ、身体を動かすことを目的に来ている子どもが一緒にトレーニングを行うんです。実際にコレが一番、厄介。
レベル差がある子どもたちへのコーチング
本来なら同じ時期にサッカーを始めて、同じスピードで成長してくれれば一番楽に指導できるのですが、そんなのは夢(笑)。セレクションなどを行って子どもたちを集めているチームなら可能かもしれませんが、街のボランティアチームで望んでも仕方ありません。
でも、スキルの高い子どもとそうでない子ども、トレーニングに参加している子ども全員のスキルを向上ができるコーチングするコツがあるんです。
私はボランティアチームで少年サッカーを指導したり、スクールのコーチなんかもお手伝いしていてコツがわかりましたので紹介します。
子どもの個に対するコーチング
ズバリ、
全体にではなく、一人ひとりに声掛け。
レベルが違いすぎるグループで全体で指導を行うときは、中間の子どもたちを対象にしたトレーニングメニューを決めます。その子どもたちが成功もできそうだけど、失敗も出るくらいのレベルのメニューに設定します。
簡単にクリアしてしまう(失敗しない)子どもにはプレーをさせながら声を掛け(シンクロコーチング)、精度を求めたり、もうひとつ高い要求を出します。
反対に失敗ばかりしてしまう子どもは、ちょっとだけトレーニングから外し、プレーができている子どもたちのプレーを一緒に観てあげる。
そしてコーチングを聞かせてあげる。
失敗をする原因を気づかせる
トレーニングで失敗ばかりしてしまう子どもがいるとテンポが悪くなったりしますよね。そんなときは一度外してあげる。そして外から観て何が違うか気づかせる。そのために指導者はその子どもと一緒にプレーを観ながらコーチングをしてあげる。
上手くいったプレーに対し「ナイス!!今の良かったね!!」と声をかけ、一緒に観ている子どもに「今のは何で良かったと思う?」と聞いたり、
話してあげることで失敗する原因を気づかせる。気づいたらトレーニングに参加させ、プレーをさせると少しずつ改善していきます。
トレーニングのテーマを決めること
トレーニングのテーマを決め、その練習で子どもたちに何を習得してもらいたいかをはっきりさせましょう。
最初は難しいかも知れませんが習得して欲しいスキル、レベルまで考えてコーチングを行うとレベル差によって求めるレベルを変えることで対応できると思います。
パスのトレーニングであれば蹴れる子どもには、まずは精度。パススピード(強さ)はどのくらい、目印の間を狙うのか、受ける選手のどちらの足を狙うのか(方向)、パスを出すタイミングまで求めれば良いのです。技術の向上には限界はありません。
失敗ばかりする子どもにはボールのドコに足が当たってるか、軸足の位置はどこなのか、ボールに当たる足の位置、角度は正しいかをコーチングすれば良いのです。
まとめ
できる子どもたちはポイントだけコーチングすれば集中してトレーニングを行います。失敗ばかりする子どもには一度、外から一緒に観てあげ、失敗の原因を気づかせてあげるとプレーの改善ができることが多い。そのためには全員に同じコーチングを行うのではなく
一人ひとりに違ったコーチング。
私はこのコーチングで少人数(15,6人)であれば、小学校低学年と6年生を一緒に指導することができています。
同じ学年なら誰でもきっと指導できるようになります。
あなたの指導は選手のためになっていますか?
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