私は2010年から指導者として幼稚園年代から小学6年生まで少年サッカーの年代を一通りの年代を観ました。
その経験と反省点を紹介します。良かった点、反省点も踏まえ、いつ(どの年代で)、どのようなトレーニングを行えば良いかを解説します。
サッカーに正解はありません。子どもたちを上手くするためにどうするか、参考になれば幸いです。
特に始めて指導することが多い幼稚園や小学校低学年の子どもに何をどう伝えるかをお話します。
幼稚園や小学生低学年には
- 幼稚園や小学校低学年の子どもたちには、色々な動作をさせるトレーニング
- 小学校低学年からは少しずつ、ボールを扱う技術のトレーニング
- この年代は何よりも「サッカーが楽しい!!」と思わせること
年代が上がったときにサッカーの技術が習得しやすい身体、精神を身に付けるように考えましょう。この年代で大切なのは「今ではなく将来。」
子どもたちが将来、サッカーが上手くなるための土台。
すなわち、サッカーの知識や技術を入れられる入れ物の容量を大きくするトレーニングを行う。
U-6年代(幼稚園年代)
日本サッカー協会公認指導者養成講習会(D級コーチ、C級コーチ)でも講義を受けましたが年代によって選手たちの脳や身体の発達の度合いが異なります。
年代によってトレーニングを変えることで効率的に身につけることができるのです。。
この年代の特徴については以下のリンクで詳しく解説されています。
身体を動かす
例えば日常でインサイドでボールを蹴る動作を行うことって無いですよね。アウトサイドでのドリブルの動きと同じように歩いてたり、走っている人がいたら可笑しいですよね。
普段の生活での動作とサッカーの動作は違う。
色々な動作を身につけさせ、その中からサッカーに繋がる動作を習得できるように準備をする年代です。
ボールを使った遊びや鬼ごっこなど身体を動かす練習を行い、色々な動作を身につけさせるトレーニングを行いましょう。
また、子どもたちが「また、行きたい!」、「もっとやりたい!」と思い、グランドに出てくることが楽しいと思えるようにすること。この年代には必要です。
もう一つ、必ず一人に一つのボールを与えて練習をさせてください。大人が思っているより、自分のボールにこだわりを持っている年代です。
私なりにこの年代の指導に当たって気に付けることをまとめました。
U-6年代は
楽しく身体を動かし、色々な動作を身に付けさせる年代です。できたことは褒めてあげましょう。子どもにチャレンジさせ、成功体験を積ませましょう。
あせらずに続けること
どうしても指導者として周りの子どもやチームと比べてしまいもっとできるとかもっとやらせないとと思ってしまいます。
実際、私もそう思いました。でも子どもたちのことを知れば初めてやることばかりなので出来なくて当たり前なんです。少しずつ、進歩できていければ良いのです。怒鳴っても子どもは楽しくありません。
U-8年代(小学1,2年生年代)
私が指導しているチームは小学校の入学してから参加する選手が多いです。おそらく少年サッカーのチームはこの年代から加入してくる子どもが多いと思います。
ボールフィーリングを中心にドリル系の練習やコーディネーショントレーニングでサッカーに近い動作がスムーズに行えるようなトレーニングを行うことが必要。
幼稚園年代の延長で色々な鬼ごっこ(子どもたちは大好きです。)も多くやりましたし、ボールを蹴るだけでなく、手で扱うトレーニング、跳ぶ、走るなど運動の基本になるトレーニングを行うことも多かった。
繰り返しトレーニングをすることで技術が身につくと実感できる年代です。できたら褒める。褒めることで「もっと上手くなりたい。」と子どもに思わせる。
この年代のトレーニングは他から見ると遊んでいるように見えるかもしれません。(他学年のコーチや保護者の方にしっかりサッカーを教えてください。と言われました、、、。)。
でも、この年代で色々な動作を身につけさせていた選手と後から入ってきた子どもでは高学年になったときに大きな差になりました。
ボールを止める、蹴る、運ぶといったサッカーの基礎スキルやサッカーで行う動作については、この年代から少しずつトレーニングを開始してください。
褒めることの重要性
私も失敗したのですが、やはり「何でできない?」と思ってしまうんですよね。特に経験者の方は思ってしまうことが多いと思います。でもできないことを指摘しても子供はてできるようにはなりません。
できたときに大袈裟に褒めることで子どもは良いプレーに気づくようになります。
良いプレーに気づいた子どもは、だんだんとできることが増えてきます。
教えたら直ぐにできるようになる子だけではありません。習得の遅い子もいます。でも少しずつ、進歩はしています。
サッカーの目的を教える
サッカーを始める子どもが多い年代でもあるため、サッカーの原理原則(ボールを奪いに行く、ゴールを奪いに行く)について、この年代から教えることで学年が上がった時に子どもたちのプレーが全然違うものになります。
私が指導している地域では、小学2年生になると初めての大会があるため、小学1年生の夏休み明けたくらいからは練習試合も多く行いました。
試合中の声掛けは、サッカーの原理原則に沿って「ゴールを奪う。」、「ボールを奪う。」ことを意識付けさせるコーチングを行っていました。
まだまだ戦術なんてチームでの共通認識がないのにゴールを奪おうとに行くのでカウンターからボコボコ失点を重ねました。
その失敗を修正してあげられなかったですね。勿体ない負け方が多かったです。反省しています。
また「ボールを奪われた後に奪い返さない」、「チャレンジしない」については、厳しく指導を繰り返しました。
U-8年代は
楽しく身体を動かし、色々な動作を身に付けさせる年代です。できたことは具体的に褒めてあげましょう。できなくてもチャレンジさせ、成功体験を積ませましょう。
最後に
選手のマインドについてお話ししてまとめたいと思います。この年代では失敗して当たり前です。
失敗に対して指摘をすると子どもたちがチャレンジしなくなります。強く指導するのは守備の局面でボールを奪いに行かない。攻撃の局面で相手ゴールに向かったプレーをしない。など、サッカーの原理原則から外れたプレーをした時だけです。
幼稚園や小学生低学年には
- 幼稚園の子供たちには、色々な動作をさせるトレーニング
- 小学校低学年は、ボールを扱う技術のトレーニング
- この年代は、何よりも「サッカーが楽しい!!」と思わせること
技術的なミスはトレーニングに落とし込み、習得させれば良いのです。しかしサッカーの原理原則から外れたプレーや逃げたプレーに対してはしっかり指導する必要があります。
楽しいからサッカーが上手くなりたい。というサッカー小僧がたくさん増えるような指導を行いましょう。
この年代でゲーム中にプレーの指示(例えば、パスだろ!!、シュート打て!!、なんでドリブルしないんだ!!)をしていると学年が上がってもプレーの度にベンチのコーチを見る選手になってしまいます。
指示通りにする方が楽だし、怒られないからです。それでは子どもの自主性は伸びません。子どものための指導にして行きませんか?
あなたの指導は選手のためになっていますか?
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