最近は、書店に行くとスポーツコーナーに必ず、サッカーの練習メニューの本があるよね?
僕もサッカーのコーチを始めた頃は、たくさん読み漁り、「今日はこの練習をやってみよう。」と考えてグランドに向かっていた。
この練習をしたらこんなことが身に付きます。こんなことを重点的にみて声をかけてください。とか書いてある本、読んだことあるよね。
バルサの練習メニューだって、やってみよう。
指導のポイントはドコか分かってる?
指導のポイント? 何それ?
練習メニューより、指導のポイントの方が重要だよ。
チームでやってみると思ったより出来なかったりして、どうやったら出来るように指導できるんだろう。とか、この練習はもっと上手い子たちの練習だからしょうがないな。とか感じる。
すごく良い練習メニューでも子どもたちのレベルに合わなければ、子どもたちの身にはならない。もっと言うと練習メニューじゃなくて、声の掛け方、コーチングを知らないと何にもならない。
少年サッカーでは出来るだけ子どもたちが楽しんでサッカーをプレーできるようにする必要がある。子どもののレベルに合わないトレーニングでは子どもたちが真剣に練習することは難しくなってしまう。
ふざけてしまったり、ダラダラになったりしてしまう。(大声で叱ったりしてやってるふりをさせることはできますが、、、)
子どもたちが楽しんで上手くなるためにはどうやってトレーニングを考えれば良いと思う?
練習の流れ
僕は、運良く練習メニューを決めるヘッドコーチになる前に日本サッカー協会公認のD級コーチライセンスを取得(のちにC級コーチライセンスも取得)した。サッカー指導者講習会で話を聞いていたので練習の流れを理解していたけど、他の学年や他チームのコーチの方の練習をみていると練習のための練習になっていることが多い。
指導者は選手たちに何を獲得して欲しいか(目的)を持って指導することが必要。トレーニングはその手段でしかない。僕も時々目的と手段を間違うことがあるけど、、、。
練習のテーマ
必ず、選手たちに何を獲得して貰いたいかを考え、のテーマを決めてから練習メニューを組むようにしよう。
もう一度言うけど、練習方法は手段でしかない。同じ練習メニューでも視点を変えれば違うトレーニングになってしまう。
練習のテーマの決め方は別の機会にするとして、今選手たちに何を身につけて欲しいかを考えて練習のテーマを決めるようにする必要がある。
アップからゲームまでテーマを意識
獲得してほしいテーマを決めたら、ただ身体を動かすのではなくテーマを意識できるようなアップをするのが理想。
トレーニング中は、その日のテーマ以外のミスには目をつぶってテーマに沿った声掛けを行い、指導者がテーマを意識をし、子どもたちに気付かせることが重要。
練習の大きな流れ
サッカーの指導者講習会では指導実践の実技がある。各テーマについて何をどのように見て指導するかをインストラクターの方から説明を受けるんだけど、1テーマについて以下のようにトレーニングが組まれている。
ボランティアチームの練習をみるとコーンドリブルをやって、キック練習をやってシュート練習、そしてゲームなんてことが多いと思う。何を目的にトレーニングをしているのか分かりにくい。
みている僕がそう思うくらいだから、子どもたちはもっと分かんないよね。
アップ
トレーニングのテーマにあったアップを行いながら、身体をほぐし気持ちを切り替える。
今日はどんなトレーニングを行うのかを決めてないと、ただ身体を動かすだけで、次のトレーニングにつながらない。
低学年だったら、コーディネーショントレーニングとかでも良いと思うけど、中学年、高学年になったら、毎日同じアップじゃダメだよ。テーマに沿ったアップをする必要がある。
トレーニング1,2
トレーニング1やトレーニング2は決めたテーマにフォーカスを当てた練習をする。サッカーの練習方法の本とかに出ているようなメニューね。
選手たちに獲得して欲しいスキルを中心に指導するように心掛ける。テーマに沿ったプレーができた場合は具体的に褒める。
ゲーム
必ず、最後はゲームを行うこと。今日のトレーニングで選手に獲得してほしかったスキルが獲得できたかを判定する。これは、子どもたちのためもあるけど、指導者が今日のトレーニングが効果的だったかを確認するためにも必要。
このゲーム中もテーマを意識してプレーできるように声を掛ける。
よくある失敗
練習しているのに上手くならないと言っているコーチのトレーニングを見ていると素晴らしい練習メニューを選手たちにやらせている。でも、テーマ以外のことも指導していることが多い。
また、選手たちの理解度、獲得度を無視して「はい、次はこのトレーニング」次は。。。と進めている。それじゃ上手くなるわけないじゃん。。。
特に少年サッカーでは、獲得してほしいスキルにフォーカスを当てた指導が必要なんだって。子どもたちのキャパシティを超えることを指導しても選手の為にはならない。
トレーニングをするのが目的ではありません。選手たちが何かを獲得できるかが大切。
用意したトレーニングメニューについて必ずしもやる必要はない。子どもたちの表情を見て、次のトレーニングに移るか、そのまま続けるかを考える。
僕は、子どもたちが楽しそうにアップをしていた場合はずっとアップを続けるときもありますし、思ったより出来るようになればトレーニング3を追加する場合もある。
子どもたちの反応を見て、臨機応変にトレーニングメニューを変える。これってサッカーのゲームと一緒だよね。周りを観て、考えて行動する。コレができないと指導者として、どうなのかって思っちゃう。
新しい練習メニューを仕入れるのも大切ですが、選手に何を獲得して欲しいかを考え、練習メニューを考える方が大切。同じスキルを習得してもらうためにあの手、この手を使うのが指導者の腕の見せ所だよ。
あなたの指導は選手のためになっていますか?
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