私は2010年から少年サッカーのコーチとして子どもたちを指導しています。
長年、少年サッカーを指導していているとコーチとして観ているチーム以外にも、大会やトレーニングマッチで対戦する相手チームの子どもや保護者も多く観察する機会があります。
少年サッカーで”上手い子ども”と”上手く見える子ども”の違いなども感じるようになるんですが、”上手い子どもの親”と”上手く見える子どもの親”も判るようになってきます。
少年サッカーで上手い子どもの親には共通点があります。もちろん、”上手く見える子どもの親”にも共通点があります。
”サッカーが上手く見える子ども”とは、小学校低学年のときに活躍していたのに小学校高学年や中学生になったときに活躍できなくなってくる子ども。そんな子どもの親にも共通点があります。
統計を取った訳ではないので、あくまで私が個人的に感じた『サッカーが上手い子どもの親の共通点』ですが、比較的外れていません。
「我が子にサッカーが上手くなって欲しい。」と思っているなら親として子どものために変わることが必要かもしれません。
少年サッカーで上手い子ども、サッカーが上手くなる子どものお母さんたちは性格や声の掛け方は全然違うんですが共通点があります。
簡単にすると『子どもを自立させようとしている』。そんな環境を作っている親の子どもはサッカーが上手くなっています。
「サッカーが上手い子の親」の共通点
長年、少年サッカーのコーチとして指導していると近所のチーム、地域の大会などで顔が広くなってきます。そうすると自分が指導しているチームだけでなく、他チームの指導者や保護者、子どもたちと顔見知りになって来るんですね。
だいたい「この子どもの親はあの人たちだろう。」と何となく思い、声を掛けるとほぼ間違いない!!(笑。コレすごくないですか?!)
統計を取った訳ではないですが、かなりの確率で当たります。ソレは”サッカーが上手い子どもの親”、”上手く見える子どもの親”に共通点があるからなんです。
私が見極めに使っているサッカーが上手い子どもの親の共通点を挙げていきます。あなたが当てはまるか確認してみてください!!
これから紹介する”サッカーが上手い子どもの親の共通点”は、私が感じたことなので「こんなこともあるんじゃない?」とか「それは違うだろ?」などあった場合はコメントくださいね。
出来てないからとあきらめないでくださいね。子どものために変われば良いのです。
子どもに期待を掛けすぎない
我が子は可愛いですよね。私もふたりの息子がいるので良くわかります。
少年サッカーの試合や練習を観ていると我が子は親フィルターが掛かって3割増ぐらいで上手く見えるんです。
そうなるとお母さんたちの期待も大きくなるんですよね。少年サッカーで活躍できると「もしかしたらプロになれるかも?!」。そして活躍している子どもは周りからも「すごいねっ。」とか「さすがだね。」と言われ、親も期待をしてしまいます。
我が子に期待をするのは悪いことではありませんが、その期待が子どもを潰してしまいます。
親から「○○君、サッカー上手だね。」とか「サッカーでプロになれるんよ。」と抽象的に褒め続けられると子どもは「俺、上手いんだ。」と勘違いします。
指導者からも親に対して「○○君は(この年代では)上手いですね。」と話をすることがあるのですが、子どものためにならない親は”この年代では”を汲み取れない。もしくは聞かないで「我が子はサッカーが上手いんだ。」と勘違いしてしまう。
抽象的に親に「サッカー上手いね。」と言われた子どもは”プロや日本代表と比べて上手いわけではないのにソレと同等と思ってしまいます”。親が思ってなくても子どもはそんな認識になってしまうことを知らない。
サッカーが上手い子の親は違います。サッカーを知らない人でも「まだまだ、ですよね。」と余裕がある。
サッカーが上手い子どもの親の共通点としてサッカーだけが人生じゃない。と内心理解している。
子どもが好きなサッカーで活躍出来れば良いな。プロになってくれたらとは思っています。多分。。。
でも内心では思っていても口には出さないし、今現在より上手くなる、上手くなって欲しいと子どもの”今”ではなく”将来”を考えています。
今は成長の過程なので、もっと成長して欲しい。なので少年サッカーをしてる今にそれ程、期待をかけていない。
「お前のミスだろ!?自分で取り返せっ!!」とか
「気合いだろ!!ビビッてんなよっ!!」って口は悪いけど一生懸命、子どもを鼓舞する肝っ玉母ちゃんも
「頑張って走るのよ!!」や
「気持ちで負けないわよ!!」って声を掛けるセレブなお母さんも
勝つために頑張る、上手くなるために練習する過程が大切だとわかっている。
「うちの子は上手いからプロになるよ(笑)」とか「上手くなくても良いから頑張って欲しい。」と口に出しているけど「サッカーをやりたいなら頑張りなさい。」と言うのが根本にあってサッカーが上手い子の親は子どもがやりたいようにやらせています。
サッカーが上手い子の親は「子どもに過度に期待をかけていません」。
子どもと良い距離感
心理学的には「離別感」と言うんですが子どもは「ひとりの人格や考え方を持つ別の人間」として尊重しています。
子どもの個性を認めています。サッカーが上手い子どもの親は「子どもと良い距離感」を持っています。
子どもの失敗を大笑いしているお母さんや子どもが失敗しても手出し口出しをしないお母さんなどサッカーが上手い子の親は基本的には「子どもにやらせてみる」
そうすると子どもは何をしないといけないか、何をすると良いのかが自然と身に付いている。
サッカーは選手が判断してプレーを選択しなければいけないスポーツです。誰かに何かを言われてから動くような選手では、高学年、中学生になるとプレーが活躍出来なくなってしまいます。
子どもと良い距離感で接している保護者の子どもは普段の生活から状況を判断して自ら行動をすることが訓練されているのです。上手くなりますよね。
決して子どもに関わっていない訳ではないんです。不測の事態が発生したときにはいの一番に動いてくれるお母さんたちです。
子どもに責任を取らせる
上手い子の親は子どもに行動させ、失敗したら子どもに責任を取らせる。
上手い子どもは何でも人のせいにしません。サッカーの上手い選手は自分のプレーに対して責任を取ります。
ボールを奪われたら奪い返す。ミスをしたら挽回しようと走る。サッカーの基本的なトコロですが指導をしていて、なかなか気づかせることが出来ないのですが責任感が強い子どもは出来る。
子どものミスをお母さんが取るケースを良く見かけます。
子どもが失敗をすると子どもが可愛そう。とか、私がしっかりしなければいけない。とか、コレは心理学的には「一体感」と言うんですが、幼少期など子どもが何も出来ないときの母親の母性なんです。でも小学校に入ってまで、それでは子どもは育ちません。
サッカーが上手い子の親は「子どもに責任を取らせる」
チームを応援できる
少年サッカーの大会や試合で保護者の応援を見ていると上手い子の親はチーム全員を応援しています。サッカーが上手い子、そうでない子も関係なく全員を応援しています。
我が子だけではなく、チームのみんなが上手くなって欲しい!!チームで協力して勝利を目指すことが大切だって理解しています。
そんなお母さんたちに育てられている子どもはチームメイトのミスに文句を言ったりしません。
率先してカバーしたり、「ドンマイ!!次!!」と声を掛けたりすることが自然と出来る子どもに育っています。
サッカーはチームスポーツです。個人が上手くても勝てません。上手い子の親は「チームを応援できる」
子どもをリスペクトする
少年サッカーをする子どもたちの保護者をたくさん見てきた私の感想です。例外的に親バカ(?)な保護者の子どもでサッカーが上手い子もいますが、基本的にはサッカーが上手い子の親には共通点があります。
- 子どもに期待を掛けすぎない
- 子どもと良い距離感
- 子どもに責任を取らせる
- 自分の子どもだけではなく、チームを応援できる
上手い子の親は子どもをリスペクトしています。
「サッカーが上手くなること」は親の目標ではなく子どもの目標になっている子どもはサッカーが上手い。
その目標に向かって一生懸命頑張ることが大切だと親が子どもに気付かせているのではないでしょうか。
サッカーが上手い子の親は「子どもたちが素直に育つ環境を上手に作っている」。
少年サッカーで成長が早い子どもは「上手い」と言われ、親も勘違いをしているケースを良く見ます。
本当に上手い選手はサッカーの技術もそうですが人間的に良い人が多いです。
少年サッカーで上手いと言われ、努力を怠り、環境のが悪い、コーチが悪い、チームメイトが悪いと人のせいにしてサッカーを辞めてしまう子どもを何人も見てきました。
サッカーは小学校で終わりではありません。子どもが続け、いつか日本中、世界中から上手いと言われる選手になれるように協力をしてあげましょう。
子どもを成長させたいあなたへ
もし、あなたが「サッカーを通して子どもを成長させたい」と思っているならご参考までに。
サッカーの育成の神様と言っても良い池上正さんの本をご紹介します。この方は50万人以上の子どもたちを指導してきた方です。私の中ではレジェンド。
サッカーの指導者としても、子どもの親としても一度、池上さんの意見に耳を傾けた方が良いと思います。
このブログサイトも大きく池上正さんに影響を受けている?と思います。子どもたちのために大人が何をした方が良いのか、何をしてはいけないのか子育てのバイブルにもなる本だと思います。是非、読んで見てください。
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